株式市場の四季


  1. 準備しよう。

  2. 証券口座を開設しよう。

  3. 株式投資の雰囲気を覚える。

  4. 長期投資のススメ。

  5. 銘柄を探す。
    5-1銘柄との付き合い方

    5-2指標から探す

    5-3四季報を活用しよう

  6. 情報を集めよう。

  7. 投資哲学の重要性を身に付けよう

    7-1投資哲学の重要性

    7-2世界の投資家たち

    7-3ピーターリンチ20の黄金律


■株式市場にも四季がある?

ご存知かも知れませんが、株式市場にも春夏秋冬の季節があります。

とはいっても気温が上がったり、雨が降ったりするわけではありません。
株式市場の四季とは、相場全体の流れを表し、必ずと言っていいほど繰り返される相場環境の変化です。
単純に表せば、以下のようになります。


(春)金融相場→中間反落→(夏)業績相場→(秋)逆金融相場→(冬)逆業績相場



それでは各季節感の相場の特色を見てみましょう。

金融相場の特色は企業の業績がまだ悪く特にこれと言った、買う理由のない中、株が上げ始めてきます。
特色としては、企業はリストラを行い、失業率は悪化、消費、設備投資の回復も見られず、世間では不況の嵐が吹き荒れています。
そういった中、人件費削減を大きく行っている銀行・証券や、金利が引き下がるなか資産インフレが見込める不動産、政府による景気対策としての公共投資のメリットを受けやすい建設などが上がり始めます。リスク・リターンが最も高い季節です。

その後一度、"買われ過ぎ""決算動向を見極めたい"と様子見ムードが広がり利益確定の売りに押されます。

やがて決算発表が始まり、企業業績の回復を確認して好決算の銘柄が買われる業績相場に入ります。

夏の季節の到来です。この局面では経済の動きが活発化して原油、鉄、アルミなどの市況商品の価格が上がってきます。
その結果、鉄鋼、セメント、化学など素材産業が上昇します。また、設備投資関連の銘柄が注目され始めます。
業績が良くなった企業は給与を引き上げやボーナスを増額し、やがて個人などの消費が伸びはじめます。そうすると加工産業の機械、電機、精密などの銘柄が買われはじめます。また、消費関連の銘柄も買われ始めます。

一通りの銘柄が買われて、投資家は、より割安に放置されている銘柄の発掘に注力し始めます。
秋の季節の到来です。秋の逆金融相場は、これまで上昇基調にあった大型株より、割安に放置されている一部より二部や店頭株などの小型株が上昇していきます。

割安・好業績の銘柄も買われ続けて、株価も上昇、同時に企業業績も過剰な設備投資による価格引下げ、競争激化により、減収減益のケースが見られ始めます。

冬の季節の到来です。冬の逆業績相場は、これまで買われていた好業績銘柄から、安定性が高い食品、薬品、電力株にシフトし始めます。
景気が悪いからと言って、食べる量は変わりません。病気をする人が減る訳でもありません。
よって景気に左右されにくい業種が買われ始めます。そして企業業績が落ち込み、株価が下がり、春の季節の到来を待ちます。


■マクロ経済学の重要性
〜日本の景気の方向性を探ろう〜

よく日本の景気は良くなるから、株価は上がる!、景気悪化懸念から株価が下落・・・というコメントを見かけると思います。
それじゃあ、どうやったら景気が良くなるのか?景気とはいったい何?

これを分析するのがマクロ経済学です。

景気の良し悪しを計るには、単純に言えばGDP(国内総生産)が伸びているかどうかです。GDPとは、簡単に言えば国内でどのくらい1年間でモノが作られたかを計る指標で、一定期間に生産された財・サービスの付加価値総額を表します。

企業に例えれば、利益ですね。利益が伸びれば株価が上がるのと同様に、GDPが伸びれば株価も上がります。
このGDPを数式で表すと以下のようになります。


Y(GDP) = C(消費) + I(民間投資) + G(政府支出) +(EX(輸出)-IM(輸入))

*Y = Yields = GDP
 C = Consumption =(民間)消費
 I = Investment =(民間)投資
 G = Government Expenditure = 政府支出
 EX = Export = 輸出、IM = Import = 輸入


この式からみて分かるように、GDPを伸ばすためには、

  • 消費が伸びる 
  • 民間の設備投資が伸びる
     
  • 政府による支出(簡単に言えば道路工事とかの公共事業)が伸びる
     
  • 輸出が伸びる

    が必要となってきます。

    消費が伸びるというのは、個人で買い物する額が増えるということです。
    安心して買い物をするためには、雇用の問題や賃金の上昇が必要となってきます。
    民間の設備投資が伸びるというのは、企業が新しく工場を建てるということです。
    政府による支出が伸びると言うのは、公共事業をジャブジャブやるということ。ここは期待できませんね。
    輸出が伸びるということは国内で作ったものを海外に輸出するわけですから為替が重要になってきます。普通、円安になれば輸出は伸びますね。

    これらがおのおのどのような方向に向かっているかを計るためマクロ指標や為替、政府の政策が重要になってきます。

  • 消費税が上がったら、消費が落ち込みますよね。
  • 金利が上がったら企業の設備投資が落ち込みますよね。政府はどんどん公共事業を削減してますよね。

    GDPが伸びるのか下がるのか、この方向性が全体の株価を左右すると思います。


    原油価格がなぜ重要視されているのか?


    最近のニュースを見ていると、
    ”原油価格の高騰が、株価の下押し要因となっている・・・”
    等のコメントがよく見られます。
    なぜ原油価格が上がると、株価が下がるのでしょうか?

    期初、企業は業績予想を発表します。(決算短信の1ページ目、下のほうに載っています)
    その際、企業は作成時点の原油価格や為替などを前提条件として(今期の為替レートの前提は110円、原油価格の前提は35ドル等)業績予想を行います。
    原油価格が大きく上昇すれば、企業の製造コスト(原材料費)増加となり、利益が減少します。

    大体の大手企業は半年〜1年先までの原材料については、期初にヘッジをかけていますので
    それほど数字に表れてくることはありません。
    次の半年分や1年分を調達する際に大きく影響を受けます。
    そうなると企業は製品の値上げを試みます。そして最終的にはみなさんが買う商品、製品の価格上昇に繋がります。

    つまり、

    原油価格の上昇 → 企業の原材料コスト増 → (中間)製品の値上げ
     → (最終)製品の値上げ → 個人消費の減少

    につながるのです



    そのような傾向が顕著になると、だんだんと製品が売れなくなってきます。
    原材料費も上がっているので企業の利益が減少し、EPS(1株当たり利益)の減少に繋がります。
    EPSが下がると、これまでの”PERでの割安感”が役に立ちません。
    そのため株式への投資が見送られたり、売られたりするのです。

    10月後半から始まる企業の中間決算。個々の企業に注目するほかに、全体として原油価格の高騰がどのくらいの影響を及ぼすのか、なんとなくでよいので考えてみてください。


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